ネットで買い物をしているときや、アプリを使っているときに「気づいたら余計なオプションがついていた」「解約したいのにボタンが見つからない」といった経験はありませんか?
実はそれ、あなたのミスではなく「ダークパターン」と呼ばれるデザインの罠かもしれません。
今回は、スマホやパソコンを使うすべての人に知ってほしい「ダークパターン」について、わかりやすく解説します。
ダークパターンとは?ズルいデザインの仕組み
ダークパターンとは、Webサイトやアプリで「ユーザーに損をさせたり、意図しない行動をさせたりする誘導デザイン」のことです。
デザインの工夫をすること自体は悪くありませんが、ダークパターンはユーザーを騙したり、誤解させたりすることを目的としている点が問題視されています。
なぜ作られてしまうの?
企業の多くは「もっと会員を増やしたい」「売上を伸ばしたい」と考えています。その結果、目先の利益を優先してユーザーを騙すような画面デザインを採用してしまうことがあるのです。
年々、ダークパターンも巧妙化してきています。
自分は大丈夫と思っていても、いつの間にか引っかかっていた、、、なんてことがあるかもしれません。

よくあるダークパターンの具体例
ダークパターンには色々な手口があります。
これから紹介するものには「あ、見たことある!」と思うものもあるのではないでしょうか?
身近なネットサービスで見かける代表的な手口
- 解約させない迷路
購入は1クリックで簡単にできるのに、解約ページはなかなか見つからず、最後は電話連絡しか受け付けない仕組み。 - 勝手にカゴへ入れる罠
買い物かご(カート)に、最初から「有料保証」や「メルマガ」のチェックが入っていて、気づかずに一緒にお金を払わされてしまう手口。 - ウソの「焦らせ」表示
「残りあと2個!」「今〇人がこの商品を検討中」といったカウントダウンや警告を流し、気持ちを焦らせ購入させようとする表示。 - 頻繁なバナー、ポップアップ
何度も同じメッセージやポップアップ画面を表示し、最終的にその行動を受け入れるように仕向けるもの。 - 不都合なものを目立たせない
「購入ボタン」より「定期購入ボタン」を目立たせる配色や大きさにする。「同意する」ボタンは見えるのに「拒否」ボタンは色が薄い、小さいなど視覚的にわかりにくくする手口。 - 罪悪感をあおる選択肢
断りボタンに「いいえ、私は損をし続けます」「いいんですか?お得な情報を受け取れなくなりますよ」など、断ることに罪悪感をもたせるような言葉が使われている手法。
いかがでしょうか?覚えのある手口があったと思います。
私も解約させない手口には、何度も手間取った経験があります。
購入はネットで簡単にできるのに、解約はなぜか電話しか受け付けない、電話してもなかなかスムーズに解約に進まないなど、同じ体験をした人も多いはず。
ここで実際にダークパターンを経験した人の声を調査してみました。
ダークパターンを経験した人の声
大手企業のサイトだったから安心してたのに。いつの間に年間契約したことになってた
商品購入してからメルマガがひどい。メルマガを受け取るにチェックが入っているのやめてほしい
親がたくさんのサブスクに入ってしまっている。高齢者はとくに引っかかりやすいと思う
ユーザーが困るだけのダークパターンは規制されてほしい
ダークパターンに困ったことのある人はたくさんいるようです。不都合な情報を小さく書いたり、購入することがお得のような言葉でバナーを次々に表示させたりと、ネットに不慣れな人や、高齢者などは特にひっかかりやすいかもしれません。
世間の声を調べてみても、ダークパターンには否定的な意見が目立ちました。
近年、欧米を中心にダークパターンに対する規制や取締りが強化されてきています。しかし、日本ではまだ包括的なダークパターン規制はないのが現状です。

罠にかからないための3つの対策
悪質なダークパターンに引っかからないために、日頃から次の3つを意識してみましょう。
- 「完了」ボタンを押す前に確認する
最後の確認画面で、不要なオプションや定期購入のチェックが入っていないか必ず確認する。 - 「あと〇分」に惑わされない
タイムリミットが表示されても一度立ち止まり、「本当に今すぐ必要なものか」を冷静に考える。 - 登録前に「解約方法」を調べておく
初めて使うサービスやサブスクリプション(定額制)は、契約する前に解約手順がわかりやすいか確認しておく。
今はショッピングや様々な手続きなどがネットで簡単にできてしまいます。その便利さにかこつけて、思わぬところにダークパターンが入り込んでいる場合があります。
スマホを使っていても、ついつい細かい説明文は指でスクロールして飛ばしてしまいがちですよね。
ダークパターンにひっかからないよう、飛ばしてしまいそうなところも確認することが大切です。
まとめ
今回は、わたし達の身近にあるダークパターンについてお伝えしました。
高齢の親御さんや、身近にネットに不慣れな人がいる場合、もし知らないうちに契約をしてしまったり、オプションをつけてしまったりしたら、その事を責めるのではなく、ダークパターンの手口があること、今後の対策を提案する、迷ったら相談してもらうなど、話をしておくといいと思います。
今後ダークパターンが規制されること、そしてユーザーが使いやすい、不快な思いをしないサイトデザインが作られることが求められます。しかし、法の目をかいくぐり、さらに巧妙なやり方で侵入してくることは大いに考えられます。
ダークパターンは、私たちの心理をうまく利用してきます。便利さの裏には、思いがけない罠があるかもしれないと普段から意識してネットを利用していきましょう。
「なんだか使いにくいな」「確認画面がややこしいな」と感じたら、一旦手を止めて画面をじっくり読む癖をつけてみてくださいね。

